山の楽しさと危険

 山に行く事は非常に楽しいことです。然し山には危険がつきものなのです。特に事故は避けねばなりません。山岳遭難事故は毎年のように最多を更新しています。2014年警察庁の統計によると2,794人が遭難し、年令別では60代が27%で最も多く、70代が20%、50代が15%と続いています。遭難者の76%は40歳以上で死者、行方不明者に限ると92%に上ります。単独登山の人は2人以上の遭難に比べると3倍に上っています。自然災害は統計の対象外なので記憶に新しい御嶽山の噴火被害は数字に含まれていません。結論的に言うと中高年で単独登山者の遭難が目立つと言えます。山に行くときは常に安全を第一に楽しみたいと思います。特にTTCではバリエーションコースに行く事が多いですから気を付けたいものです。警察庁の担当者は「体力や経験に見合った山を選び、十分な装備で登山してほしい」と呼びかけています。
そこで安全に登山をする対策ですが、第一にパーティのメンバーは同一行動をとらなければなりません。パーティを離脱して遭難をしたという例は実に多いのです。体調に不安が有る場合は登る前にリーダーにそのことを話して判断を仰いでください。第二に参加者はリーダーにお任せではなく事前にコースを調べ地図を持ち、コンパスでチェックをし、自分が地図上の何処にいるのかを常に分かるように毎回訓練して下さい。リーダーについていくだけの山行きは楽ですけどなるべく止めてください。このように地図読みをくり返していると山は非常に面白くなると思います。
現在も単独行を続けている登山愛好家は多いのですが60歳を過ぎたら登山クラブに入り仲間と一緒に行った方が楽しく安全に登山出来ると思います。一人で歩くと自然に足が速くなりますが身体には自分で気が付かない疲労が蓄積されています。登山クラブに入会することをお勧めします。